不動産投資における利回りとは?【想定・表面・実質利回り】

「不動産投資の利回りとはなんだろうか……」
「利回りが良い物件を買えば利益がでるのかな……」

と疑問に思いませんか?

実際に、利回りの意味を正しく理解している人は少ない印象です。

しかし物件選びの基準となる利回りを理解していなければ、不動産投資をはじめられません。

そこで本記事では、不動産投資における利回りについて初心者でもわかるように解説します

最後まで読んで不動産投資における利回りを正しく理解し、不動産投資で成功するための第一歩を踏み出しましょう!

1.不動産投資における3つの利回りとは?

利回りとは、投資金額に対する収益の割合のことです。

不動産投資における利回りは、主に以下の3種類があります。

それぞれ詳しく説明します。

(1)想定利回り

想定利回りとは、満室時を想定した利回りです。

アパートやマンションの空室リスクや経営に必要な諸経費は考慮されていません。

販売サイトではほとんど想定利回りが表記されていますが、実際に満室かどうかわからないため注意が必要です。

想定利回りはあくまでも利回りの目安として見てください。

想定利回りの計算方法
不動産で得られる年間収益÷物件の購入価格×100

【物件の条件】

  • 家賃…5万円
  • 購入価格…5,000万円
  • 戸数…8戸
  • 入居数…7部屋
  • 経費…100万円

【想定利回りの計算例】

想定利回り=(5万円×8戸×12ヶ月)÷5,000万円×100
     =9.6%

(2)表面利回り(グロス利回り)

表面利回りとは、マンションの空室を考慮して計算した利回りです。

計算が簡単なので、不動産の収益力を大まかに把握するときに使われます。

ただし不動産の所有にかかる経費は計算に入っていないので、実際の利回りではありません。

空室のでない戸建てやマンションの1室に投資する場合、想定利回りと同じ数値になります。

表面利回りの計算方法
不動産で得ている年間収益÷物件の購入価格×100

【物件の条件】

  • 家賃…5万円
  • 購入価格…5,000万円
  • 戸数…8戸
  • 入居数…7部屋
  • 経費…100万円

【表面利回りの計算例】

表面利回り=(5万円×7部屋×12ヶ月)÷5,000万円×100
     =8.4%

(3)実質利回り(ネット利回り)

実質利回りは、マンションの空室や経費、購入時コストをすべて入れて計算した利回りです。

家賃収入を100%利益としている想定利回りや表面利回りとは違い、実質利回りは現実的な数値が出ます。

そのため、不動産の収益力を正しく把握したいときは必見です。

しかし入居者数や建物の劣化による修理費の上昇などの変数を使うため計算が難しいとされています。

実質利回りの計算方法
(不動産で得ている年間収益ー経費)÷(物件の購入価格+購入時コスト)×100

【物件の条件】

  • 家賃…5万円
  • 購入価格…5,000万円
  • 戸数…8戸
  • 入居数…7部屋
  • 経費…100万円

【実質利回りの計算例】

実質利回り={(5万円×7部屋×12ヶ月)−100万円}÷5,000万円×100
     =6.4%

2.利回りと利率の違いとは?

利回りと利率はどちらもよく聞く言葉ですが、混同している方が多いのでその違いを解説します。

それぞれの定義は以下のとおりです。

利回りと利率の定義

  • 利回り…投資金額に対する収益の割合
    →売買差益など利息以外の利益も含む収益で計算
  • 利率…額面金額に対し毎年受け取る利息の割合
    →貸したお金に対して支払われる対価である利息のみで計算

利回りと利率の違いは、投資金額に対して収益の割合か利息の割合かという点です。

たとえば、100万円分の債権を買って年間3万円の利息を受け取っているとします。

この債権を4年後に108万円で売った場合、得た収益は20万円{4年分の利息(3万円×4年)+売却差益(8万円)}です。

つまり年間の利回りは、5%{1年あたりの収益(20万円÷4年)÷投資金額(100万円)×100}となります。

一方で利率は、3%{年間で受け取る利息(3万円)÷額面金額(100万円)×100}です。

また不動産投資の場合、家賃収入が利息ではないため利率という言葉は使われません。

利回りはすべての収益に対して使われる言葉ですが、利率は受け取った利息に対して使われる言葉です。

3.利回りだけで不動産を選んではいけない3つの理由

不動産投資において利回りは物件選びの重要な基準です。

しかし、利回りだけで投資する不動産を判断すると失敗しやすくなります。

その理由は以下の3つです。

それぞれ詳しく説明します。

(1)入居者数が考慮されていない

単に「利回り」と表記されている場合、ほとんどが満室時を想定した利回りのため実際の入居者数が考慮されていません

家賃5万円で20戸ある物件を1億円で買ったとして、満室時と入居率80%で利回りを計算してみます。

満室 入居率80%
1ヶ月間の家賃収入 100万円(5万円×20戸) 80万円(5万円×16戸)
年間の家賃収入 1,200万円(100万円×12ヶ月) 960万円(80万円×12ヶ月)
利回り 12%(1,200万円÷1億円×100) 9.6%(960万円÷1億円×100)

結果として、満室から入居率80%になると年間で240万円もの家賃収入の差が出てしまい2.4%利回りが落ちました。

1年間満室で運用できる可能性もありますが、入居者の入れ替わりにより常に満室とはなりません。

さらに不動産を所有すると諸経費がかかるので、実質利回りはもう少し低くなるでしょう。

そこで、なるべく投資する不動産の資産価値に注目することが大切です。

資産価値がある不動産は需要があり安定した家賃収入が得やすいうえに、将来的には売却益も狙えます。

マンションやアパートであれば、以下のような条件を満たすと資産価値が高く安定した家賃収入が得られるでしょう。

資産価値が高くなりやすい物件の特徴

  • 路線が多い駅に近い
  • 学校や企業が近くにたくさんある
  • 都心部やその周辺

物件に投資する場合、利回りの高さだけでなく「本当に住む人にとって便利なのか?」も考える必要があります。

(2)諸経費により実質利回りが低くなりやすい

入居率が安定していて利回りが高い物件でも、実質利回りが低い可能性があります。

不動産の運営には、以下のような諸経費がかかるからです。

不動産投資の経費の例

  • 固定資産税、都市計画税
  • 管理費、委託管理費
  • 修繕費
  • ローンの返済
  • 減価償却費
  • 損害保険料
  • 水光熱費、通信費

たとえば、築年数が古いマンションなら修繕費で思わぬ支出があるかもしれません。

また多額のローンを組むと、毎月の支払いに苦しめられて収益が少なくなってしまいます。

投資する不動産を選ぶときは、諸経費を計算に入れた実質利回りを把握することが大切です。

(3)利回りが高い不動産はリスクが高い可能性がある

利回りが高い不動産は魅力的ですが、購入するリスクも高いことが多いです。

なぜなら、年間の収益を上げるだけでなく購入価格を下げても利回りが高くなるからです。

つまり何か問題があって購入者が見つからず、仕方なく販売価格を下げているケースがあります

たとえば以下のような問題です。

リスクの高い不動産の特徴

  • 立地が悪く満室になりにくい
  • 築年数が古く管理費や修繕費が高い
  • 管理状況が悪い
  • 耐震性がなく災害時にリスクが高い
  • 入居者が1つの大学や企業に依存しており、将来の資産価値が不安

以下2つの物件があるとして、年間収益を計算してみましょう。

不動産投資は利回りが高ければ良いわけではないことがわかります。

  • 物件A…利回り5%で購入価格は1億円。利便性が高い立地で築年数が浅いので修繕費や管理費が安く済んでいる。
  • 物件B…利回り10%で購入価格は6,000万円。築年数が古く修繕費や管理費が高い。
利回り 購入価格 経費 年間収益
物件A 5% 1億円 150万円 350万円
物件B 10% 6,000万円 300万円 300万円

物件Bは利回りが高いにも関わらず購入価格が安いため、物件Aのほうが年間収益が多いです。

さらに立地や築年数を考えると、物件Aは空室のリスクも少なく長期的に見て安定した収益が期待できます。

利回りが高い物件は、もしかすると掘り出しもの優良物件かもしれません。

しかし、あなたが特別な人脈を持っていない限りその可能性は低いでしょう。

一般的に優良物件は、不動産会社が購入、再販して価格が高くなっていくものだからです。

利回りが高ければ満室想定での利益は得やすいですが、誰もほしがらない不動産でも物件価格を下げると利回りが上がることは押さえておいてください。

4.不動産の利回り相場を建物別に紹介

続いて、利回りの相場を以下の建物別で紹介します。

それぞれの特徴もお伝えします。

(1)都内のマンション

日本不動産研究所の第40回不動産投資家調査によると、東京都内のマンションの利回りの相場は以下のとおりです。

利回りの相場

  • 城南地区(港区、品川区、目黒区、大田区)…4.3%
  • 城東地区(中央区、江東区、葛飾区、江戸川区、墨田区、台東区)…4.5%

平均利回りが4%と不動産の利回りでは決して高い数字ではありません。

家賃収入が安いのではなく購入価格が高いことが原因です。

東京都内の物件は需要があるので、資産価値も落ちにくい傾向にあります

さらに人口密度が高いことで空室リスクが低く、家賃収入が安定しやすいのもメリットです。

東京都内のマンションは、低い利回りでも堅実に利益を上げる不動産投資に向いています。

(2)主な政令指定都市のマンション

日本不動産研究所の第40回不動産投資家調査によると、政令指定都市のマンションの利回りの相場は以下のとおりです。

利回りの相場

  • 札幌…5.5%
  • 仙台…5.7%
  • 横浜…5.0%
  • 名古屋…5.0%
  • 京都…5.3%
  • 大阪…4.5〜4.7%
  • 広島…5.9%
  • 福岡…5.0%

大阪以外は5〜6%以上の利回りが期待でき、東京都比べて高めです。

ですので適切な物件選びができれば、東京よりも大きな利益を期待できます

そして購入価格が安くなり投資しやすいのもメリットです。

しかし東京よりもマンションの需要は低くなってしまうので、家賃収入が安定しにくくなります。

さらに空いた土地があれば新しい物件が建築され、入居者が流れていく可能性もあるでしょう。

(3)オフィスビル

日本不動産研究所の第44回不動産投資調査によると、オフィスビルの利回りの相場は以下のとおりです。

利回りの相場

  • 東京都内…3.5〜4.2%
  • 主な政令指定都市…4.4〜5.3%

マンションと同じく、オフィスビルも東京都内の利回りが低めになっています。

オフィスビルに投資するメリットは、安定した家賃収入を得やすいことです。

オフィス利用であれば、個人よりも引っ越しの回数が少なく一度契約すると家賃収入がなかなか途絶えません。

さらに以下の理由で、オフィスビルは築年数が経っても資産価値が下がりにくい傾向があります

  • 耐久性が高く、汚れやすいお風呂やキッチンなどの水回り設備が必要ない
  • 退去時はほとんど入居者負担で原状回復工事が行われる

オフィスビル投資では築年数の影響が少ない分、立地やエリア選びが非常に重要です。

(4)ホテル

日本不動産研究所の第44回不動産投資調査によると、ホテルの利回りの相場は以下のとおりです。

利回りの相場

  • 東京都内…4.6%
  • 主な政令指定都市…5.0〜5.8%

時期や立地によって高い収益を期待できるホテルは、マンションやオフィスビルよりも利回りが高くなっています。

しかし、情勢に影響を受けやすいのがホテルのデメリットです。

たとえば新型コロナウイルスで外国からの観光客が激減すると、大きな打撃を受けます。

(5)物流施設・倉庫

日本不動産研究所の第44回不動産投資調査によると、物流施設・倉庫の相場は以下のとおりです。

利回りの相場

  • 東京都(江東区)…4.2%
  • 名古屋(名古屋港)…4.8%
  • 大阪(大阪港)…4.7%
  • 福岡(博多港)…5.0%

倉庫や物流施設に投資するメリットは、テナントとの契約期間が長いことです。

またインフラ系で景気後退に強い不動産でもあります。

新型コロナウイルスの影響で実店舗でお金を使う人は減りましたが、EC需要の増加により倉庫や物流施設は投資家の関心を集めました。

CBREによる2020年の調査では、投資対象として魅力的なアセットタイプとして1位に選ばれています。

僅差ながらも、人気のマンションやオフィスを上回る結果となりました。

5.不動産投資での理想的な利回り

不動産投資での理想的な利回りは、以下のとおりです。

理想的な利回り

  • 新築なら相場より2〜3%ほど高め
  • 築年数が20年以上なら相場より4〜5%高め

新築物件は中古物件と比べて修繕費などの経費が抑えられるため、実質利回りが下がりにくいです。

そして物件価格が高さが原因で利回りが低い場合、十分な収益を期待できます。

一方で中古物件は、物件価格が安いおかげで利回りが高くなりやすいです。

そのため家賃収入も安く予想より収益が少ないことがめずらしくありません。

修繕費も大きく実質利回りが下がりやすい傾向にあるので、築年数が経っているほど高めの利回りが望ましいと言えます

6.まとめ

利回りとは、投資金額に対して収益の割合のことです。

そして不動産投資においては、想定利回り・表面利回り・実質利回りの3種類があります。

単に「利回り」と書かれている場合、ほとんど満室を想定した想定利回りです。

そのため利回りが高い物件は安易に収益が出ると考えるのではなく、実質利回りがどれくらいなのかに注目してください。

また利回りが高ければリスクも高い可能性があるので、投資するか検討するときは不動産自体の資産価値を見極めることが大切です。

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